今日のフレーズ
It’s a bit tricky.
(ちょっと扱いづらい。)
使うタイミング
物事がちょっと
「難しい」
「複雑な」
「扱いにくい」
「やりにくい」
「ややこしい」
と言いたい時にこの一言。
やり取りイメージ
------ At work ------
------(職場にて)------
A : How is the project going?
(プロジェクトの進捗はどう?)
B : Actually, we are a bit behind schedule. Our managing director changes his mind all the time.
(実は少し遅れ気味なんだ。社長の意見がコロコロ変わるから。)
A : It’s a bit tricky.
(それはちょっと大変だね。)
〜 Tea Break 〜
イギリス人と話をしていると
「tricky」という英単語を耳にすることがあります。
日本語では、
スポーツで予想がつかない動きをすると
「トリッキーなプレー」と表現されたり、
風変わりな着こなしをしていると
「トリッキーなファッション」って
言うことがあるかと思います。
国語辞典で調べてみると、
日本語の「トリッキー」は、
・巧妙であるさま。
・奇をてらったさま。
と説明がされています。
しかしながら、
イギリス人のネイティブスピーカーが使う
英語の「tricky」は、
日本語の「トリッキー」とは違う意味があります。
「tricky」【形容詞】:扱いにくい、難しい、やりにくい、手際を要する
【発音】: tríki | トリキィ
「tricky」の意味を英英辞典で調べてみると、こう説明されています。
If a piece of work or problem is tricky, it is difficult to deal with and needs careful attention or skill.
参照:Cambridge Dictionary
(仕事や問題が「tricky」の場合、対処するのが難しく、細心の注意と技術が必要になる。)
英単語の「tricky」は、
日本語にしづらい表現ですが、
「一筋縄ではいかない」
「簡単には対処できない難しさ」
というニュアンスで捉えておくと
ネイティブの感覚に近いと思います。
「tricky」を使った英文はこんな感じです。
Learning a new language is very tricky for me.
(新しい言語を学ぶのは簡単なことではない。)
Which do you like better ramen or curry? --- Umm. it's a tricky question.
(ラーメンとカレーどっちが好き?うーん、答えづらい質問だね。)
She asked a couple of tricky questions that only a doctor could answer.
(彼女は医者しか答えられない難しい質問をした。)
Working with him can be a bit tricky because he is very easily offended.
(彼はすぐに怒るので、彼と一緒に働くことはちょっと大変だ。)
We are in a tricky situation. Whatever we do, we will offend somebody.
(私たちは一筋縄ではいかない状況にいる。何をしたとしても誰かの気分を害するだろうから。)
ここまでは「物事」を主語にした場合の
「tricky」の使い方でしたが、
「人」を主語にして「tricky」を使うと、
ニュアンスが変わります。
「人」を主語にした場合の「tricky」の意味は、
「ずるい」、「狡猾な」になるんです。
likely to deceive people
参照:Cambridge Dictionary
(人をあざむく傾向がある。)
例)
He is a tricky one.
(彼はずる賢い人だ。)
とはいえ、
ネイティブと話していると、
「人」を主語にした使い方はさほどせず、
「物事」を主語にした使い方が多いので、
まずは今日のフレーズのニュアンスと使うタイミングを
自分のものにしてしまいましょう!