
今日のフレーズ
I'll take that on board.
(理解しました。)
(参考にします。)
(考えはわかります。)
やり取りイメージ
------ Salary Negotiation ------
------(給料交渉)------
A : Considering all the projects I have completed successfully this year, I would like to request a salary increase.
(今年成功させた全てのプロジェクトを考慮して、給料をあげて欲しいです。)
B : I’ll take it on board and give it some thought.
(考えは理解できるので、検討します。)
A : Thank you.
(ありがとうございます。)
〜 Tea Break 〜
日本で働いていると、従業員個人が給料交渉することってあまり聞かないですよね。
イギリスでは、従業員個人の給料交渉は当たり前のように行われます。
私も何度も給料交渉をされてきました。
あるイギリス人曰く、何も言わないと会社は上げてくれないので、自分の今の役割に見合った給料を得られるように交渉するとのことでした。
日本だと、仕事内容が大きく変わらなくても、社内の等級が上がる(昇格する)ことで給料が大きくアップすることがありますが、イギリスの場合、ポジション(仕事の役割)に応じて給料額が決まっているので、ポジションや仕事の難易度・範囲が上がらなければ、大きく給料が変わることはありません。
なので、顕著な実績を残したときや、他社から良いオファーがあったときなど、従業員サイドから給料を上げてもらいたいと交渉をすることがあるんです。
今日のフレーズのポイント
今日のフレーズは「take something on board」が決まり文句ですが、正直に言って日本語にしづらい英語です。
「take something on board」:
1)(責任などを)とる、引き受ける。
2)(問題・思想などを)考える、 理解する、わきまえる。
今日のフレーズでは、相手の考えを聞いた上で、「理解する、受け止める」の意味合いで使っているので、2)の意味になります。
参考までに英英辞典でも調べてみましょう。
to understand or accept an idea or a piece of information:
例文)
Banks need to take on board the views of their customers.
(銀行は顧客の視点を取り入れるべきだ。)参照: Cambridge Dictionary
「考えや情報を理解したり、受け入れたりすること」となんですね。
「I'll take that on board.」をよく使う同僚のイギリス人に「I'll take that on board.」のニュアンスを確認してみました。
「I'll take that on board.」= I am beginning to understand and accept it. Not committing yourself. Too soon. You’re registering the information. Step before to say I will think about it. You haven’t started thinking about it yet.
By イギリス人の同僚
(理解し始めている、受け入れ始めている。まだ何かをするってコミットしたわけではない。コミットするには早すぎる。ちょうど情報を取り入れたところ。考えますって言う前の段階。まだ考え出してはいない。)
また、そのイギリス人の同僚曰く、「I'll take that on board.」は、少し堅い、ビジネスでよく使われる表現とのこと。
つまり、「I'll take that on board.」は、「誰かが言ったことに対して「(その考えを)受け止めている、理解している、参考にする」と返答したいときにビジネスで使えるフレーズなんですね。
たしかに「on board」は「飛行機・船に乗る」、「ICチップなどを搭載する」という意味なので、「I'll take that on board.」で「何かを自分の考えの遡上に載せる」という意味合いになるのでしょう。
ちなみ、そのイギリス人の同僚は、よくイギリス人の社員からの要望(不満含め)が電話などで寄せられていて、その返答をする際に、何か結論めいた回答をするのではなく、「分かります、まずは持ち帰ります。」っていうような意味合いで今日のフレーズをよく使っています。
ということで、あらためて今日のフレーズは、
「I'll take that on board.」
(理解しました。)
(参考にします。)
(お考えは分かります。)
でした。
たとえば、相手が言ってきたことに対して、「お考えはわかります。」というニュアンスで返答したいときに使ってみてくださいね。
ではまた明日のフレーズでお会いしましょう!