今日のフレーズ
I’m caught between a rock and a hard place.
(板挟みだ。)
やり取りイメージ
------ At work ------
------(職場にて)------
A : Are you all right? You look down. Is there something going on right now?
(大丈夫?顔色よくないけど、何か悩みでもあるの?)
B : Yes, actually I’m caught between a rock and a hard place.
(うん、実は、板挟みなんだよね。)
A : Can you share a little bit if you want?
(もしよければ話してみて。)
〜 Tea Break 〜
仕事をしていると板挟みになることってありませんか?
例えば、直属の上司と、その上の上司が違う指示をしてきたとき、
社長と顧客で違うことを言っているときなど、
どうしたら良いか思い悩みますよね。
こんな感じで、二つの異なる意見の間に立って、どうすれば良いか悩んだとき、今日のフレーズが使えます。
I’m caught between a rock and a hard place.
(板挟みだ。)
耳にしたことのない、長い言い回しだなって思ったかもれしれませんが、今日のフレーズは決まり文句です。
「be caught between a rock and a hard place」=「板挟みになる。」、「どうしようもなくなる。」、「にっちもさっちもいかない。」
英英辞典にもこのように載っています。
to be in a very difficult situation and to have to make a hard decision
参照:Cambridge Dictionary
(とても困難な状況にいて、難しい決断をしなければならない状態。)
「be caught between A and B」で「AとBの間に挟まれる」というのは分かりますが、なぜ「a rock」と「a hard place」なのか不思議だったので、起源を調べてみました。
まず、「a rock」は「鉱山」を指し、「a hard place」は「見知らなぬ土地」を意味しています。
このフレーズの起源は、1900年代初めのアメリカに遡ります。
当時、世界的な大恐慌で、アリゾナの銅採掘会社は経営が危うくなり、鉱山労働者の労働条件が悪くなりました。
労働組合は労働条件の改善を求めましたが、退けられ、見知らぬ土地のニューメキシコに送られたりもしました。
労働者は、「悪条件の鉱山」=「a rock」に残るか、「見知らぬ土地」=「a hard place」に行くかの「板挟みの状況」、まさに「にっちもさっちも行かない状況」になったというのが起源のようです。
英語はイギリスで生まれましたが、新しい表現が遠いアメリカの地で生まれて、今ではイギリス人が日常会話で使っているのが面白いですね。
もし今度、立場が異なる二人の間に立って、どうしたら良いか思い悩むことがあれば(ないことを祈りますが)、今日のフレーズを思い出してみてください!