今日のフレーズ
He is a thoroughly decent chap.
(彼は本当にいい人だ。)
やり取りイメージ
------ At work ------
------(職場にて)------
A : He stopped to help someone who had fainted in the street even though he knew he would be later for his meeting.
(彼は道で倒れた人を助けるために立ち止まったんだよ、彼の仕事の打ち合わせに遅れるそうになったにもかかわらず。)
B : That doesn’t surprise me. He is a thoroughly decent chap.
(そうだろうね。彼は本当にいい人だから。)
〜 Tea Break 〜
だいぶ前の話ですが、ロンドンにてイギリス人やヨーロッパ人が30人くらい参加する会議を開催しました。
その会議の冒頭で、社長がオープニングスピーチを行っていたのですが、途中で声が枯れてしまい、咳払いをしたり、声がうまく出なくなってしまうタイミングがありました。
そのとき、イギリス人男性の一人がすぐさまグラスに水を注ぎ、社長まで持っていったのです。
いわゆる上司に「ごまをする」ということではなく、本当に人としてすべきことを自然に、しかもすぐに実行に移しただけということがそのスマートな一連の所作から伝わってきて、私は素直に彼の心持ちや姿勢、行動を見習いたいなと感銘を受けました。
このエピソードを後日、別のイギリス人の同僚に話したら、彼は昔から「本当に親切で、人として良識のある、きちんとしている人だ」というニュアンスで今日のフレーズを使ってきました。
He is a thoroughly decent chap.
(彼は本当にいい人だ。)
(彼は本当にきちんとした人だ。)
(彼は本当に親切な人だ。)
今日のフレーズに出てきたポイントとなる単語は3つです。
「thoroughly」【副詞】: 完全に、十分に、徹底的に、じっくり、とことん
【発音】: θə́ːrouli | サーロウリィ
※細かい部分まで全体を注意深く網羅するというニュアンスの単語
「decent」【形容詞】: 礼儀正しい、きちんとした、良識のある、まともな、親切な、寛大な、感じのいい
【発音】: díːsənt | ディーセントゥ
※イギリス英語だと、「(人が)親切な、寛大な、感じのいい」という使い方をします。
「chap」【名詞】: 人、男、やつ、(皮膚・唇などの)ひび、あかぎれ、荒れ
【発音】: tʃǽp | チャプ
※「人、男、やつ」という意味のイギリス特有表現です。イギリス英語の口語で男性をさす言葉です。
なお、今日のフレーズは「He is a thoroughly decent chap.」の後半部分である「a thoroughly decent chap」は決まり文句のようなもので、この3つの単語をセットで使います。
また、最後にくる男性を意味する単語「chap」を「lady」や「woman」などの女性を意味する単語に置き換えることはできません。
あくまでも、親切で、きちんとしていて、感じのいい男性を言い表す、自然で洗練されたフレーズなんです。
あらためて今日のフレーズは、
He is a thoroughly decent chap.
(彼は本当にいい人だ。)
(彼は本当にきちんとした人だ。)
(彼は本当に親切な人だ。)
でした。
今日(1月11日)は日本では成人式ですね。
成人を迎える男性の方の多くが「a thoroughly decent chap」になってくれるといいですね!
私も日々、精進したいと思います。
ではまた!